除夜の鐘の由来

2020-12-23

奈良デジタルキャリアの峠です。

今週は子どもたちが待ち望んでいるクリスマス。それが過ぎると年末ですね。

あなたは年越しといえば、何をイメージしますか?

・年越しそば

・大掃除

たくさんのことをイメージすると思いますが、日本の風物詩といえば「除夜の鐘」ですよね。

除夜の鐘(じょやのかね)は、鎌倉時代に中国から伝わった舶来の仏教行事です。大晦日の夜に、寺院の梵鐘(ぼんしょう)を突く、毎年恒例の年末の文化です。この梵鐘は、普段は朝や夕方頃に、時報を知らせる時に使われています。12月31日から1月1日の元旦にかけて、時空における「鬼門」が発生するという理由から、大晦日の夜の「鬼門」を封じ込めるために、除夜の鐘を打ち鳴らしていたと言われています。

「除夜」とは大晦日の夜のことをいいます。多くの寺院では、一年を振り返って感謝の気持ちを表す「除夜法要」、「除夜会(じょやえ)」といった法要を勤めます。

多くの寺院では、除夜の鐘が108回突かれています。この「108回」という日数の理由は、人間の「煩悩の数」からきているという諸説があります。人間の代表的な煩悩には、欲望・怒り・執着・猜疑などがあります。こういった煩悩を祓うことで解脱し、悟りを開くことができるとされています。回数が108回となっているのは、「四苦八苦」が由来だとされています。「しく」は4×9、「はっく」は8×9の答えを足すと、「108」になることからです。

除夜の鐘は、何時から何時まで突かれるかというと、大晦日の深夜23時頃から元旦の1時頃までとされています。108回の鐘を突く寺院では、大晦日のうち107回までを突いて、新しい年になってから、最後の108回を突くところが多いです。大晦日に107回突くのは、煩悩を消すという意味もあります。

除夜の鐘を突くのは、必ず「参拝の前」がマナーとなっています。鐘を突く前に、鐘に向かって合掌、一礼をしましょう。鐘を突いた後も、もう一度合掌、一礼をしながら、仏様にお願い事や感謝の気持ちを心に念じるといいでしょう。

寺院によっては、一般の方でも除夜の鐘を突くことができます。名前が知れた寺院では希望者も多くいるので、事前予約が必要なケースもあります。

これらの知識があると、毎年の大晦日が過ごしやすくなると思います。ぜひ参考にして下さい。